4月 


【究極のシンプルイズベスト!春のデトックスグリーンポタージュ】


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冬から春へと移り変わる時期は体のメンテナンスが必要!不要なものを引き算して心身ともに生き生きと。いつも以上に旬の野菜や山菜を食卓に取り入れることが大切。

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春野菜→植物性アルカロイド(苦味のあるもの、香りのあるものが特徴 老廃物や脂肪を排出する力)「春は苦味を盛れ」春野菜は冬の溜め込むからだから春の発散する生き生きとした体に移行させていくのに欠かせない食べ物。(ポリフェノールが豊富)

植物性アルカロイド 菜の花、ふきのとう、タラの芽、山うど
イソチオシアネート 春キャベツ がん予防で注目のアブラナ科野菜
テルペン セロリ 抗酸化作用、ストレス緩和
フラボノイド 新玉ねぎ、グリンピース、セロリ デトックス、抗酸化作用
アスパラギン酸 アスパラガス 利尿作用、肝臓保護


グリーンピース
(薬膳では春の豆類は体内の余分な水分を排出し、気や胃の調子を整える。代用はスナップエンドウ、そら豆、えんどう豆、サヤエンドウなど)

グリンピースとは、マメ科エンドウ属に分類されるえんどう豆の仲間。えんどう豆には熟する前のやわらかな豆だけを食用とする「実えんどう」と、豆が大きくなる前の若いうちに収穫してさやごと食べる「さやえんどう」がある。グリンピースは「実えんどう」のひとつ旬は初夏まで。ほっくりして香りも甘みも格別。豆類特有のデンプンやたんぱく質、糖質のほか、ミネラル類ではカリウム、亜鉛、銅、マンガン、鉄を、ビタミン類では、ビタミンB群、ビタミンCを多く含む。食物繊維が特に豊富で野菜類の中でもトップクラス。不溶性食物繊維の割合が多いので便秘の改善が期待できる。また、野菜類の中ではナイアシンが多く含まれ、皮膚や消化管、神経などを健全に保つ働きが期待される。αカロテンは抗酸化力が突出。フラボノイドに抗酸化作用、デトックス、ストレス緩和作用。

アスパラガス
アスパラガスの主成分として特徴的なものに筍にも含まれるアミノ酸の一種の「アスパラギン酸」。カルシウム、マグネシウム、カリウムなどエネルギー代謝に関わるミネラルを細胞内に効率よく取り込んだり、アスパラガスには利尿作用もある為、老廃物を体外へ押し出してくれる。肝臓の機能を保護。アスパラガスには強力な抗酸化物質とされるグルタチオンがダントツに多く含まれていることも近年報告される。その他、抗酸化作用で著名なビタミンEやビタミンC、緑黄色野菜ほどは多くはないが抗酸化力の強いβカロテンなども含まれており、様々な抗酸化物質が相乗することで活性酸素の抑制に高い効果を発揮する。

白澤教授
https://www.city.iiyama.nagano.jp/assets/files/nourin/marketing/asparaPDF.pdf

旬のアスパラガスは食べる栄養ドリンク並!はかまに含まれるアスパラプチは、アスパラガス(Asparagus
 officinalis)より単離された含硫黄物質。血圧降下作用を期待。穂先にポリフェノールの一種、フラボノイドの「ルチン」を含み、毛細血管を保護して血流を改善。ルチン+ビタミンCで相乗効果唱えるため◎アスパラガスにはGABAも含まれている。GABAには神経の興奮を抑え副交感神経を活発化することでリラックス効果をもたらす働きが。神経系の興奮を鎮めたり、リラックス状態に導くなどの働きから不眠や自律神経失調の改善などにも効果が期待される。GABAをとることで眠りも深くなる。アスパラギン酸も興奮性神経伝達を担う興奮性アミノ酸として作用しストレス耐性を高める働きがあると考えられている。鎮静と興奮両方の作用を持つアミノ酸の働きによって、精神のバランスを整えたり、神経疲労や気持ちの落ち込みなどを緩和する働きも期待でる。

腸活食材の新玉ねぎ

みずみずしく辛味が少なく甘味が強い。玉ねぎに含まれるケルセチンや強力な抗酸化物質のセレンは強力な解毒作用を持ち、アリシンの血流改善効果で毒素を排出。食物繊維も豊富な為、腸活にも!老化防止、さびつき防止食材!

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多くの植物や野菜、果物に含まれているケルセチンには、体脂肪の低減や抗肥満作用に加え、血中及び肝臓における酸化ストレスの抑制、血圧を正常に保つ働き、コレステロールの低下や肝臓に蓄積する脂肪の抑止、肝臓障害の改善などの効果が示されています。


さらに、糖尿病の予防・改善への働きや、各種炎症反応を鎮静化する抗炎症作用、酸化ストレスに対して細胞組織を保護する抗酸化作用、さらには癌の発生や進行を抑制する抗癌作用についても研究・報告されています。

他にも、ウイルスに対する防御機能を強化する抗ウイルス作用や、認知機能への改善効果も期待されています。

ケルセチンの効果効能のまとめ
●体脂肪低減効果
●抗肥満作用
●脂質低下作用
●血中及び肝臓の酸化ストレスの抑制
●肝脂肪蓄積の抑制
●肝障害の改善
●抗糖尿病作用
●抗ウイルス作用
●血圧降下作用
●抗炎症作用
●抗酸化作用
●抗癌作用
●認知機能改善効果


ケルセチンには、脂肪分解酵素である「ホルモン感受性リパーゼ」を活性化させる効果があります。

「ホルモン感受性リパーゼ」は、脂肪組織に蓄えられているエネルギー源を分解し、利用可能な形に変える役割があります。その為、この酵素が活性化する事で抗肥満効果、体脂肪減少作用、抗糖尿病作用へと繋がります。

一方、血中の脂質や糖を含むエネルギー源が高濃度に達すると、インスリンが分泌され「ホルモン感受性リパーゼ」の活動が阻害され、脂肪細胞は脂肪の蓄積へと向かいます。

つまり、ケルセチンによって「ホルモン感受性リパーゼ」の働きが活性化されると、脂肪の燃焼と蓄積に良い影響が与えられるのです。


ケルセチンは、植物に含まれるフラボノイドであり、抗炎症作用や抗酸化作用を持つことが知られています。

これは、ケルセチンを摂取する事で「シクロオキシゲナーゼ」や「リポキシゲナーゼ」といった酵素の働きが抑えられるためです。

「シクロオキシゲナーゼ」や「リポキシゲナーゼ」といった酵素が活性化すると、炎症を引き起こす物質を生成する為、体内に炎症、痛み、発熱などを引き起こします。

他にも、ケルセチンは、腎上皮細胞の特定の化合物を活性化・調節することで、腎臓からのナトリウムの再吸収を抑制し、血圧を低下させる働きがあるとされています。



ケルセチンは、糖尿病や他の多くの疾患の治療と予防に関与しているとの報告があります。

その理由は、ケルセチンがグルコース(糖類)の恒常性に影響を及ぼし、特に腸管でのグルコース吸収やインスリンの作用に関与する為です。


ケルセチンは、食事によって手軽に摂取出来る主要なフラボノイドである為、様々な生物学的特性が研究されています。下記論文では腸内細菌叢への影響について考察されていますのでご紹介します。

この研究は、抗生物質治療の影響で腸内細菌が損傷を受けたマウスを使用し、ケルセチンが腸内細菌叢に及ぼす影響を調査するものです。

研究の結果、ケルセチンの補給により、マウスの腸内細菌の多様性が顕著に向上。また、腸のバリア機能が明瞭に強化され、腸絨毛の長さ、粘膜の厚さ、さらには糞便中の酪酸産生が有意に増加することが確認されました。

これらの結果から、ケルセチンは抗生物質による治療を受けたマウスの腸内細菌叢の修復に効果的であることが示されました。これにより、ケルセチンのプレバイオティクスとしての潜在的な役割が新たに注目されるようになりました。


健康効果が期待できるケルセチンですが、水に溶けにくく体内に吸収されにくい性質があるため、糖と結合させたケルセチン配糖体として摂取するほうがよいとされています。

ケルセチン配合のサプリメントなどで、脂肪燃焼効果を期待する場合、ケルセチン配糖体として配合されているサプリメントを選択したほうが効果的で、吸収率も高いとされています。

緑茶、玉ねぎ、りんごなど、ケルセチンを多く含む野菜などは、元々が糖と結合したケルセチン配糖体の形で多く含まれています。


世界中の多くの研究者が、パーキンソン病の新しい治療法や予防策の開発に取り組んでいます。特に、天然成分や栄養補助食品に注目が集まっており、これらが持つ神経保護効果に関する研究が活発に行われています。

天然成分や栄養補助食品の場合、副作用の心配も少なく、安全な治療法の提供が期待されるためです。

ケルセチンは、ポリフェノールの一種であるフラボノイドに分類され、その抗酸化活性や神経保護効果について多くの研究が行われています。

ケルセチンが持つ抗酸化活性は、パーキンソン病の主な病態である酸化ストレスの緩和に効果があると考えられています。また、サーチュイン遺伝子の活性化やオートファジーの誘導、細胞の防御メカニズムの誘導といった、神経細胞の保護や再生を促進する可能性があります。

しかし、ケルセチンは水に溶けにくく、化学的に不安定などの問題点が存在します。その為、ケルセチンを体内で効果的に利用する事は困難だとされていましたが、この問題を解決するための研究が進められています。

ここで、ナノキャリアやナノデリバリーシステムの技術が登場します。これらの技術は、ケルセチンを吸収しやすくしたケルセチン配糖体の技術とは違い、ケルセチンを体内で効果的に運ぶための「乗り物」として機能させる事が出来ます。

ケルセチンをナノキャリアに取り込むことで、安定性を向上させ、体内での吸収を改善させる事を目指しています。これにより、ケルセチンの神経保護効果を最大限に活かすことが期待されます。

他にも、ケルセチンを利用した「てんかん」やその他の神経学的疾患の治療法についての研究も注目されています。

多くの植物に含まれているケルセチンですが、体内に蓄積する事もなく、代謝が早い事から副作用となるような重篤な報告はありません。

しかし動物実験では、ケルセチンを過剰摂取する事で、抗酸化作用を持つはずのケルセチンが、逆に活性酸素を発生させるプロオキシダントを生成してしまう可能性が示されました。また、体の新陳代謝に関わる甲状腺機能にも悪影響を及ぼす恐れがあることが報告されています。

甲状腺機能が低下すると、集中力が低下したり、消化トラブル、疲労感、体重増加など、身体にさまざまな悪影響をもたらすため、過剰摂取には注意する必要があります。

参考文献
●ケルセチンの生活習慣病予防機能(農業機構)

●Deepika, Pawan Kumar Maurya. "Health Benefits of Quercetin in Age-Related Diseases." Molecules 2022, 27(8), 2498; Published online 13 April 2022.

●Eid, H. M., & Haddad, P. S. (2017). The Antidiabetic Potential of Quercetin: Underlying Mechanisms. Curr Med Chem, 24(4), 355-364. 

●Bahadir Acikara, O., seker Karatoprak, G., Yucel, C., Kupeli Akkol, E., Sobarzo-Sanchez, E., Khayatkashani, M., Kamal, M. A., & Khayat Kashani, H. R. (2022). A Critical Analysis of Quercetin as the Attractive Target for the Treatment of Parkinson's Disease. CNS Neurol Disord Drug Targets, 21(9), 795-817. 

●Prakash, C., Tyagi, J., Rabidas, S. S., Kumar, V., & Sharma, D. (2023). Therapeutic Potential of Quercetin and its Derivatives in Epilepsy: Evidence from Preclinical Studies. Neuromolecular Med, 25(2), 163-178. Epub 2022 Aug 11.

昆布

デトックス食材としてトップクラスの効果のある昆布。水でもどすと独特の粘り成分が出るが、これは「アルギン酸」や「フコイダン」など海草特有の水溶性食物繊維。余分なものを排出!